【目標達成】セミナー講師になるまでの珍道中!

元高校教師が人材教育の世界にチャレンジし、セミナー講師としての独立を目指します。

キャリアカウンセリングの3大源流!

日本のキャリアコンサルティングは、アメリカのキャリアカウンセリングに大きな影響を受けています。

そのキャリアカウンセリングが誕生した背景にある、3つの大きな動きがありました。その運動をキャリアカウンセリングの3大源流と呼んでいます。

今日は、その3大源流をご紹介します。

 

職業指導運動

時代背景

19世紀の産業革命により、社会が大きく変化し、新しい職域が次々と生み出されました。20世紀の初頭には、これまで農村部で農業や家内労働と違った職を求めた若者が都会に集まりましたが、どの職業に就いていいのか判断することは容易ではありませんでした。

これまでと違った職務能力を要求されましたが、その多くは同じ作業の繰り返しが主流であったため、時間の経過とともにやりがいや面白みを感じることが困難になり、退職者が多く出ました。

 

立ち上がったパーソンズ

こんな混沌とした状況をなんとかしようと立ち上がったのがパーソンズです。

パーソンズは社会改革運動家の一人で後に「職業指導の父」と呼ばれています。

恵まれない青少年を援助するために職業カウンセリングを始めました。その基本となったのがマッチングの考え方です。

「丸い釘は丸い穴に」をスローガンに「人は自分自身を分析する力を持ち、その分析に基づいて懸命な選択をすることができる」といおう信念を持っていました。

 

このパーソンズの活動は、大きな反響を呼び、学校から社会に移って行く青少年を指導するガイダンスの導入へと繋がりました。

特定因子理論はこちら

 

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教育測定運動

時代背景

職業指導が広がりを見せたあと、個人の能力や適性をなどを正しく捉えるためには、客観的な測定技術が必要だという考えが広まります。

そんな中で、ヴントの心理学研究室において、「個人差」が注目され始め、数量的に評価することへの関心が高まります。

 

徹底的に進めたソーンダイク

この流れを徹底的に進めたのが、現代教育心理学のの体系の創始者と呼ばれるソーンダイクです。

彼は「すべて存在するものは量的に存在する。量的に存在するものはそれを測定することができる」と述べました。

 

知能検査の開発者ビネー

この流れを受け、フランスの心理学者ビネーによって史上初めて知能検査が開発され、IQの概念が導入されました。

 

教育現場への導入

第一次世界大戦および戦後の産業界などの発展を受けて、知能検査、適性検査、興味検査、性格検査などの心理テストが開発され、1930年代に、教育現場に導入されるようになりました。

これが「教育測定運動」の本格化です。

 

教育測定運動は、職業指導運動の自己理解の援助と進路・職業適性の探索の主要な手段として利用されるようになって行きました。

 

精神衛生運動

背景

ニューヨークの生命保険会社に勤めていたビアーズは兄の死をきっかけに、うつ病を発症してしまう。精神病院の入退院を繰り返す中で、精神病を患う患者に対する扱いのひどさを体感し、その体験談「わが魂に出会うまで」を出版する。

この書籍が多くの人の共感を呼び、精神衛生という観点から理解を深め、病気に対する考え方を変えました。

 

コネチカット州精神衛生協会を設立

体験談を出版するだけにとどまらず、マイヤーやジェームスらの協力を得て、1908年にコネチカット州立精神衛生協会を設立します。また、1930年には第1回国際精神衛生会議を開催するに至ります。

初期は患者の現状調査に注力していましたが、徐々に予防に力を注ぐようになり、現在のメンタルヘルス運動に繋がっています。